実際にほとんど効果のない遮音シートのように製品の性能そのものに問題があるものも少なくないが、メーカーの施工要領そのものが間違っている製品もある。
その典型例が大手防音建材メーカーの厚さ6ミリ~9ミリの遮音ゴムマットの例である。
つなぎ目の処理が不十分なため、概ね250Hz以上の音が漏れている。
要するに大半の楽器の音や人の声など空気伝播音でさえ漏れているというお粗末なもの。
だから、既製品の防音材がすべて費用対効果が低いとは言えないのであり、むしろ施工方法が間違っていることが少なくない。
一方で、振動騒音に対して効果のない遮音材を重ねて施工することを推奨する建築士やメーカーが多いのも事実である。
その典型が遮音シート、鉛シート・ボードなど遮音パネルである。
当然だが、これらを床の防振対策に使用してもほとんど防音効果はない。
適材適所に適切な工法で防音対策を実施することが基本であることは言うまでもない。
正しい防音材を正しく活用すれば必ず防音効果は出るものである。